初心者におすすめの毛糸と選び方|素材・太さ・色で変わる印象

毛糸選び方アイキャッチ画像

編み物を始めようと思ったとき、最初に迷うのが「どんな毛糸を選べばいいの?」ということではないでしょうか。
毛糸にはウール・アクリル・コットンなどさまざまな素材があり、さらに並太・合太など太さの種類もあります。

はじめての作品を編むときは、見やすく・編みやすく・ほどきやすい毛糸を選ぶことが大切です。

この記事では、かぎ針編み・棒針編みどちらにも共通する毛糸の選び方を、素材・太さ・色の3つの視点からわかりやすく解説します。
初心者さんにおすすめの定番毛糸もあわせて紹介しますので、ぜひ参考にしてみてください!

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毛糸の世界はとっても奥深いから、詳しく知っていこう!

目次

毛糸選びで大切なのは「編みやすさ」

手芸用品店や100円ショップの毛糸売り場で、まず驚くのはその種類の豊富さではないでしょうか。
色とりどりの毛糸、ラメがついた毛糸、ふわふわの毛糸…どれも魅力的で迷ってしまいますよね。

毛糸売り場

初心者の方は、「見た目」より「扱いやすさ」を優先して選ぶのがポイント。
見た目で選ぶと編みづらい素材を手にしてしまい、最初でつまずくこともあります。

編みやすさは主に 素材・太さ・色 で決まります。
それぞれの特徴を知って、自分や作りたい作品にあった毛糸を選べるように詳しく紹介していきます。

素材の違いで変わる風合いと仕上がり

毛糸は大きく分けて「動物繊維」「植物繊維」「化学繊維」の3つに分類されます。
さらに、最近ではそれらを組み合わせた「混紡糸(ブレンド糸)」も多く見られます。

それぞれの素材にメリットデメリットがあり、向いている作品や編みあがりの雰囲気が大きく変わります。
特徴を表にまとめてみました。

分類代表素材風合い伸縮性扱いやすさ価格向く季節
動物繊維ウール・アルパカ・カシミヤ・モヘアふんわり・保温秋冬
植物繊維コットン・リネン・ジュートさらっと・清涼春夏
合成繊維アクリル・ナイロン・ポリエステル種類による通年

それぞれ詳しく説明します。

動物繊維

ひつじ

ウールやアルパカ、カシミヤなど動物の毛を原料として作られた毛糸で、ふんわりとした風合いと保温性が大きな特徴です。
ほどよい伸縮性があり、かぎ針・棒針どちらでも編みやすい素材です。

軽くて暖かいので、冬物の衣類や小物を作るのに向いています。
ただし手洗いが必要、毛玉ができやすい、虫害の影響を受けやすいなどのデメリットもあり、作品の扱いには少し注意が必要です。

ウール(羊毛)

毛糸の中でも、もっとも代表的な素材です。
保温性・弾力性・伸縮性に優れており、冬物のセーターやマフラーなど多くの作品に用いられています。

初心者の方でも編み目が整いやすく、手軽な価格で購入できるものも多いのでおすすめです。
染色性に優れている点も特徴のひとつで、豊富なカラーバリエーションがあるのも魅力です。

アルパカ

柔らかさ、保温性、そして美しい光沢感が特徴です。
ウールと比べてよりやわらかく肌触りがよいので、肌に優しい作品ができ上るのもポイントです。

カシミヤ(カシミヤヤギ)

肌触りがよく高級感のある艶が特徴です。
一般的に流通している動物の毛の中では一番細いようで、また油脂を含んでいるため、
このような肌触りの良さと艶感が生まれているといえます。

希少性があり高品質なためお値段は高くなりますが、その価値がある毛糸です。

モヘア(アンゴラヤギ)

ふわふわした質感高い保温性が特徴です。
毛足が長く肌触りがよい一方でデリケートな素材のため、扱いには注意が必要です。

編み目が見づらかったり、ほどきにくいことが多いため、初心者には難しい素材ともいえます。
どうしても使用したい場合などは、他の毛糸と引きそろえて編むのがおすすめです。

植物繊維

コットン

コットンやリネンなど植物の繊維を原料として使用した毛糸で、丈夫で手入れがしやすいのが大きな特徴です。
伸縮性が少ないため、初心者の方には編み目が揃いにくかったり編みにくく感じることも多いです。

吸湿性があり水洗いができるため、春夏の小物などの作品に向いています。

コットン(綿)

吸湿性・通気性に優れており、肌触りがよいのが特徴です。
また洗濯がしやすい型崩れの心配が少ないのも嬉しいポイントです。

通年使用できる作品を編めますが、糸自体に伸縮性が少ないため固めの仕上がりになったり編みにくく感じることもあります。

リネン(亜麻)

耐水性速乾性が特徴です。
麻のなかでは柔らかい質感で、さらりとして肌触りが良い素材です。

夏の衣類や水回りの小物などの作品におすすめです。

ジュート(黄麻)

強度の高さが特徴です。
細くても丈夫な素材なので、バッグなどの作品におすすめです。

合成繊維

化学

主に石油系の合成繊維を原料として作られた毛糸で、丈夫で安価で購入できるのが大きな特徴です。

動物性や植物性の天然素材と比べてリーズナブルな価格で購入できるので、初心者の方の練習用にもおすすめです。

アクリル

ウールと似た特性で、保温性ふっくらした質感が特徴です。
吸水性はなくウールと比べると暖かさも少し劣りますが、軽くて丈夫で洗濯がしやすいのもメリットです。

カラーバリエーションも豊富で100円ショップで手に入るものも多く、初心者の方の入門毛糸としておすすめです。

ナイロン・ポリエステル

ナイロンやポリエステルは、耐久性撥水性など機能的な特徴を持っています。
他の素材との混紡で使用されることが多いです。

混紡糸(ブレンド)

混紡糸(ブレンド)とは

毛糸には、複数の素材をブレンドして作られた「混紡糸(ブレンドヤーン)」 も多くあります。
それぞれの素材が持つ良さを組み合わせることで、単一素材では得られない編みやすさや風合い が生まれます。

メーカーによってブレンドの割合や仕上がりはさまざまで、「軽さ」「暖かさ」「肌ざわり」などを工夫して作られています。

毛糸のラベルには、【ウール 80%・アクリル 20%】のように素材の配合率が記載されています。
購入前にここをチェックすると、どんな特徴の糸なのかがわかります。

初心者さんにおすすめのブレンド

初心者の方には ウール × アクリル の混紡糸がおすすめです。

  • ウールの柔らかさと保温性
  • アクリルの軽さと丈夫さ

この2つの優れた特性が合わさり、編みやすい・肌触りがよい・扱いやすい毛糸です。
幅広い作品に使用できる毛糸なので、最初の毛糸としてぴったりです。

太さと針号数の目安|合太〜並太が扱いやすい

毛糸

毛糸を選ぶとき、素材の次に大切なのが糸の太さと使用する針の号数です。
同じ素材でも太さが違うと、仕上がりの印象や編みやすさが大きく変わります。

細い糸は繊細な作品を作るのに向いていますが、編み目が見づらかったり完成まで時間がかかることも。
まずは【中くらいの太さ(合太〜並太)の毛糸】から始めるのがおすすめです。

太さの一覧表(目安)

毛糸の太さは、一般的に下記のように分けられます。
使う針の号数は毛糸の種類によって多少異なるため、あくまで目安として参考にしてみてください。

太さの名称かぎ針号数の目安棒針号数の目安初心者おすすめ度
極細0〜2/0号1〜2号
中細3/0〜4/0号2〜3号
合太5/0〜6/0号4〜5号
並太6/0〜8/0号5〜8号
極太9/0号〜9号〜

針の号数は自由に調整してOK

ラベルに書かれた針号数は目安です。
緩めに編みたいときは少し大きめの針を、しっかりした編み地にしたいときは小さめの針を選ぶなど、
好みや作品に合わせて調整して大丈夫です。

ゆったりしたマフラーにしたい → 1号大きい針でふんわり
しっかりしたポーチにしたい → 1号小さい針でかために仕上げる

初心者さんにおすすめの毛糸の太さ

最初の毛糸には、「合太」または「並太」がおすすめです。

編み目が見やすく、編むときの力加減もつかみやすいので編むうえでストレスが少ないのが特徴です。
かぎ針なら5/0〜7/0号、棒針なら6〜8号くらいを選ぶとバランスがよいです。
この組み合わせであれば、マフラー・コースターなど定番の初作品にもぴったりです。

色選びのコツ|明るい色から始めてみよう

毛糸売り場には、見ているだけでワクワクするようなカラフルな糸が並んでいます。
つい好きな色や可愛い色を選びたくなりますが、最初は「明るい色」を選ぶのがおすすめです。

  • 編み目が見やすいのは、【明るめ・中間トーンの色】

黒・紺・濃いグレーなどの暗い色は、編み目が見づらく編みにくく感じることが多いです。
意外と真っ白な色も、編み目が見づらいです。
またこれらの色の毛糸は、長時間編んでいると目も疲れてしまうので、最初は避けるのが安心です。

反対に、ベージュ・アイボリー・ピンク・ミントグリーンなどの中間トーンの毛糸は、編み目が見やすくストレスなく編むことができます。
明るい色のなかから、自分の好みの色を選んでみるのがおすすめです!

初心者におすすめの毛糸

迷ったときに選んで間違いない、初心者さん向けの毛糸を紹介します。
編みやすく・触り心地がよく・手に入りやすいものを選びました。

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最近は、100円ショップでも様々な毛糸が買えるようになっているよ。
色々な毛糸を試してみて、お気に入りを見つけてね♪

ハマナカ Amerry(アメリー)

素材:ウール70% / アクリル30%

迷ったらまずはこの1玉から。バランスの良い毛糸です。

ウールの柔らかさとアクリルの丈夫さを兼ね備えた、定番の混紡糸です。
52色の豊富なカラーバリエーションがあり、好きな色がきっと見つかります。

編み目が整いやすく、肌触りもよいので、幅広い作品におすすめです。
同じアメリーのシリーズでより細いもの・太いものもあります。

ごしょう産業 なないろ彩色 (100円ショップ セリアで販売)

素材:アクリル85% / 毛15%

100円ショップで手軽に購入できるおすすめ毛糸はこれ!

ごしょう産業さんは手芸メーカーとして歴史があり、セリアにも高品質な毛糸を多数卸しています。
「なないろ彩色」は定番商品で、やわらかい手触りが魅力です。
マフラーやコースターなどの練習作品にもちょうど良い太さと質感です。

カラーや内容量が多少異なりますが、楽天市場でも購入ができます。

まとめ|自分に合った毛糸を見つけて編み物を楽しもう

編み物を始める最初の一歩に大切なのは、編みやすい毛糸を選ぶこと
見た目のかわいさもより「素材・太さ・色」が扱いやすいものを選ぶと、完成まで気持ちよく編めます。

  • 素材 : ウールやアクリルなど、柔らかく伸縮性があるもの
  • 太さ : 合太~並太の中くらいの太さのもの
  • 色  : 明るい中間トーンの色

まずはこれらを意識して選んでみるのがおすすめです!

最近では編みものブームの影響もあり、手芸用品店だけでなく100円ショップでもたくさんの毛糸が並んでいます。
まずは気軽に1つ買ってみて、針を動かしてみることから始めてみましょう。

「どの毛糸でどんなものを編もうかな…」と考えている時間が一番楽しかったりします。

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